
憧れの新築マイホームを建てる際、予算オーバーなどのトラブルに発展しやすいのが、外構工事です。
トラブルを避けつつ外構に対するこだわりを実現するには、いくつかのコツをおさえておく必要があります。
おしゃれな庭づくりに必要な基礎知識と庭づくりのコツを解説するので、これから庭の施工を依頼しようと考えている方は、ぜひご覧ください。
外構工事の主な内容

そもそも、外構工事とは具体的にどのようなことを行うのでしょうか。
詳しい内容は依頼ごとに異なりますが、基本は新築をはじめとした建物周りの敷地に行う工事全般を指します。
具体的には、以下のものを設置する際に行う工事です。
- 門柱(ポスト・表札・インターホン)
- アプローチ
- 駐車場
- 植栽
- テラス
外構工事は庭の機能性を向上させるだけでなく、デザイン性や防犯・プライバシー性を保つために行われます。
家をはじめとした建物を建てる際の工事と同じくらい重要なものです。
外構工事全体の費用目安

新築やその外構にかける費用を決めるとき、片方にこだわりすぎるとのちのち後悔する事態につながります。
実際、顧客が抱える悩みで最も多いのが、予算における現実と理想の乖離です。
ケースによっては100万円以上もの差が生まれることもあります。
目安金額としては、新築外構の場合は本体価格の10〜15%が一般的です。
費用がオーバーする場合は、目安金額内でできる施工から選んだ方がいいでしょう。
優先順位をつけることで、予算オーバーによるトラブルを予防できます。
なお、外構工事は注文住宅と同じように、面積や施工内容により費用が大きく変化します。
予算オーバーが心配な場合は、事前に予算と庭について外構業者に相談しましょう。
外構の主な機能
外構が持つ機能はデザイン性だけではありません。
同じテイスト・敷地の庭でも、重要視する機能によって必要な外構やデザインは大きく変化します。
庭づくりで後悔しないためには、外構が持つ主な機能について知り、優先順位をつけることが大切です。
次は外構の主な機能について解説します。自分の新築にどのような機能がほしいか、考えながらご覧ください。
プライバシーの確保
隣接している敷地やそこにある住宅・道路から新築の室内などが見えないようにする役割です。
外からの視線を遮るだけでなく、新築や外構から出る音などを外部に漏らさないようにする役割もあります。
この機能を優先する場合、背の高いまたは密集した植栽や、フェンス・外壁などを活用します。
防犯性
不審者や泥棒などが敷地や新築に入り込むのを防ぐのも、外構の重要な役割です。
プライバシー確保のために使われる外構は、防犯性を高めるのにも役立ちます。
また、照明、特にセンサーライトのように人の動きに反応するものは、夜間の安全確保だけでなく、侵入者対策などの防犯面の機能もあります。
不審者や泥棒の侵入は、時間帯によって増減することはあっても被害にあう可能性がゼロになることはありません。
防犯面の機能を向上させたい場合は、昼間だけでなく夜間もきちんと対策しましょう。
新築や庭の機能向上
外構には新築や庭をより便利に使いこなす効果もあります。
例えば、デッキやテラスルームは、室内の延長として活用できる外構です。
物置は収納機能を、ポストは郵便を受け取る機能があります。
駐車場をはじめとした車用の外構があれば、庭先に車を止めることも可能です。
庭のデザインにおいて、要の役割を果たすアプローチは、庭にある各機能と家を結ぶ、重要な外構でもあります。
アプローチやその周辺に手すりなどを付ければ、移動の利便性を向上させることができます。
庭をより快適に使いたいなら、このような機能の向上効果が期待できる外構を中心に取り入れましょう。
デザイン性の向上
外構は庭の外観を左右する重要な要素です。
特に門柱やアプローチは、新築を含めた住宅の顔としての役割を果たします。
デザイン性にこだわりたいなら、門柱やアプローチを中心に考えましょう。
また、植栽や塀も配置や種類で印象が大きく変わる要素です。
デザイン性にこだわって配置する場合は、慎重に選ぶことをおすすめします。
外構に最低限必要な機能の選び方

ここまで外構の機能について解説しました。
しかし、機能だけでは具体的にご自身の家に何が必要かイメージがつかないかと思います。
具体的なイメージができるようになるには、外構に関する知識を少しでも持っておくのがおすすめです。
ここでは外構に必要な機能とその選び方について解説します。
これまでの内容も踏まえながらご覧ください。
場所によって必ず必要になる機能
新築を建てる土地に高低差がある場合、必ず必要になるのが土留や擁壁です。
これらは土地を作る土が流出しないようにするためのもので、安定した地盤を維持する役割があります。
また、庭の境界線などが一部崖になっている場合、転落防止のための外壁やフェンスが必要です。
このように、場所によって必ず必要になる外構は、土地を見ればすぐに分かります。
まずはこれらの機能が必要かを見極めましょう。
必要最低限の機能
庭として最低限の機能を果たすには、門柱が必要です。
門柱は以下3つの外構で構成されています。
- 表札
- 郵便ポスト
- インターホン
どんなに狭い敷地でも、最低限この3つだけは設置しなくてはなりません。
敷地の狭さによっては「庭なんてほとんどないから外構工事はいらない」と考える方もいるかもしれませんが、最低限、上記の3つは設置する費用や施工期間を確保しておきましょう。
また、アプローチも門柱と同じく必要な外構です。
アプローチには、玄関までの動線を確保し、雨の日でも安全に移動できるようにする役割があります。
また、泥や砂が直接玄関ポーチに入りにくくなるため、結果的に掃除などの手間を軽減する効果も期待できます。
車に乗る場合、特に近隣に駐車場などがない場合は駐車場も必要です。
駐車場を設置する場合、いま所有している車のサイズや台数だけでなく、買い替えや新たに所有する予定も含めて検討しましょう。
ある程度広さが必要な外構であるため、敷地の状況によってはスペースや設備に制限が生まれる可能性も視野に入れてください。
また、費用も広さや設備により大きく変わる点にも注意です。
外構の機能やデザインを充実させるための機能
多くの人がこだわりを発揮するのが、外構の機能やデザインです。
機能性を重視する方がよく設置しているものとしては、以下の外構があげられます。
- デッキやテラスルーム
- 倉庫
- カーポート
デザイン重視の場合は植栽や花壇・割栗石などの装飾性の高い外構にこだわる方が多い傾向にあります。
機能やデザインは施主の好みや新築の外観に左右される部分でもあり、予算オーバーを招きがちな部分でもあります。
こだわることでより快適に過ごせる要素ではありますが、優先するあまり最低限必要な機能を削るなどの事態にはならないよう注意しましょう。
庭づくりのこだわりを実現できる業者選びのポイント

庭づくりのこだわりは人それぞれ異なります。
このこだわりを実現する際に重要なのが、外構業者選びです。
どのようなこだわりでも、実現するにはそれを施工する業者の実力などが関係します。
また、こだわりを実現しつつ庭としての基本機能や新築の外観との調和を維持するには、知識だけでなく豊富な施工経験も求められます。
理想の庭づくりのためには、これらを満たした業者を選ばなくてはなりません。
次は外構業者を選ぶ際にチェックしてほしいポイントについて解説します。
ザ・ガーデンの業者としての特徴も絡めつつお伝えしますので、そちらも参考にしてください。
求めるデザインテイストと合致する業者を選ぶ
外構業者はすべてのデザインに精通しているとは限りません。
庭におけるこだわりを実現するには、外観やこだわりにあったデザインを得意とする業者を選ぶ必要があります。
例えば、ザ・ガーデンはシンプルモダンなデザインを依頼される傾向にあります。
複数の設計者を抱えているため、さまざまなデザインに対応可能ですが、建築スタイルの影響や厳選された資材を使う施工スタイルの影響から、シンプルモダンをご依頼するお客様が多いようです。
このように、一口に外構業者といってもそれぞれ得意とするデザインやこだわりが異なります。
業者を選ぶ際は、まず新築の外観や庭に求めるデザインのテイストに合致する所を絞り込みましょう。
独自技術や素材の選択にも注目
業者が力を入れてるのは、デザインだけではありません。
独自技術や素材選択にこだわりを持っている業者もあります。
ただ流行りを追うのではなく、耐久性や実績が確認されたメーカー素材を選ぶなど、安全面など目には見えない部分にこだわる業者も少なくありません。
地域によっては景観規制があり、それに合わせた施工を求められる場合もあります。
新築の住所に景観規制が設けられている場合は、その対応ができる業者を選びましょう。
顧客対応とアフターケアも忘れずにチェック
理想通りの家や庭を建てるには、施工業者との話し合いや意思疎通も重要な要素です。
施主の意見やこだわりをきちんと聞いてくれるかもチェックしましょう。
話を聞く姿勢だけでなく、ヒアリング内容などを残しておくシステムなどにも注目してください。
例えば、ザ・ガーデンではヒアリングシートを用いてお客様のご要望を聞いております。
最低限確認すべき項目をルール化して確認することで、漏れによるトラブルを予防しています。
定期的にビジネス研修を実施するなど、丁寧な接客マナーを身に着けるよう努めることで、高品質の顧客対応を提供しております。
また、施工前や施工中の対応だけでなく、アフターケアにも注目しましょう。
定期的な点検を行っているところもあれば、保証内容に従って対応する所もあります。
ザ・ガーデンでは後者を選択しています。もしご利用の際は、契約書に記載された内容をご確認ください。
機能性とデザインを両立するためにおさえておきたいポイント

機能性とデザインを両立するには、依頼するときの優先順位や土地にあわせた工夫が重要です。
これまで解説した内容をおさえつつ、以下の内容を意識しながら庭づくりに取り組みましょう。
安全性と機能性の基準
建築基準法では住宅を建てる際の安全性について定めていますが、外構は明確な基準がありません。
安全性や機能性の基準は、外構業者にある程度委ねられている状態です。
デザインを大切にしつつ機能性も維持したい場合は、安全性・機能性における基準を確認しておきましょう。
例えば、ザ・ガーデンでは安全性と機能性を考慮した独自基準を設定しています。
ブロックの倒壊などのケガにつながるトラブルを最小限に抑えられる基準を設けることで、安全性を確保しています。
施工時に重視すべきポイントと優先順位
庭づくりのこだわりは人によって異なりますが、ある程度傾向はあります。
床材の滑りにくさやメンテナンス性などは素材により異なりますが、多くのお客様が注目するポイントです。
デッキやテラスルームなどを設置する際は、床に欲しい機能や発生するデメリットのうち、気になるものがないかなどに注目して選ぶといいでしょう。
また、複数の外構を設置する際、予算やデザインのこだわりを配分しようとしてもうまくいかなくなる方もいます。
どれに注力すればいいか迷ってしまった場合は、以下の順番で一つずつ決定していきましょう。
- アプローチと駐車場
- プライバシー
- 防犯
- 素材
- ライティング
- 植栽
迷ってしまった場合でも、この順番で外構を選び配置していけばおしゃれな庭に仕上がります。
順番のうち、3番以降は予算や敷地によっては設置しなくても良い場合もあります。
外構業者と相談しながら決めていきましょう。
敷地の条件に合わせた工夫
忘れがちなのが、敷地の条件です。
同じ形状・特徴を持った敷地はほとんどありません。
そのため施工の際は、敷地の形状や特徴にあわせて外構を選び配置することを意識しておきましょう。
敷地と外構の相性によっては、設置できるものに制限が生まれる場合もあります。
例えば、狭い土地では視覚的に広く見せるためにオープンまたはセミオープン外構が採用される傾向にあります。
スペースを有効活用するために効率的な動線を考えることも大切です。
これらの工夫は敷地の図面と新築の配置も関係します。これもまた、業者と相談しながら慎重に考えるべきポイントです。
機能的でおしゃれな庭の事例集
庭づくりのポイントが理解できると、ある程度自分のこだわりを伝えられるようになります。
とはいえ、実際のレイアウトなどがあった方が説明しやすいのも事実です。
次はザ・ガーデンで実際に施工した事例をご紹介します。庭づくりの参考資料としてお使いください。
防犯効果とおしゃれさを両立した事例


サイクルポートを門塀で隠すことで、機能性を維持しつつおしゃれな外観を成立させた事例です。自転車などを道路からの視界から隠すことで、盗難防止効果も期待できます。


こちらは門柱の陰に宅配ボックスを配置して生活感を隠している事例です。
盗難防止だけでなく、宅配ボックスのメンテナンスもできます。
スタイリッシュな印象の外観を作る場合は、正面から生活感ある物が見えないよう意識しましょう。
ただおしゃれさを優先するのではなく、どうすれば機能的に使えるかを考えるのがポイントです。
狭い敷地を有効活用した事例

広くなくてもタイルデッキやアプローチの階段を工夫して配置すれば、開放感あるおしゃれな庭やアプローチを演出できます。

左の画像はタイルデッキに水受けを作ることで、排水パンの費用とスペースの節約に成功した事例です。水受けを最小限にすることで、シンプルかつスタイリッシュな印象を生み出しています。
右の画像は狭いアプローチにあえて門を斜めに設置することで、スペースを確保した事例です。
狭い空間でも外構の配置を工夫すれば、広いスペースを確保できます。
メンテナンスの手間を削減しつつ植栽をおしゃれに配置した事例

コンクリートやタイルは配置によって殺風景になりがちですが、こちらの事例のように植栽を配置すればグリーンのアクセントによっておしゃれな空間に仕上がります。
これはただの植栽ではなく、ドライガーデンとして配置しているのがポイントです。
ドライガーデンはほかの花壇などに比べると雑草が生えにくく、水やりも最小限で済ませられます。
これにより、おしゃれさを演出しつつメンテナンスの手間を削減しました。
まとめ
機能的でおしゃれな庭を造るには、複数のポイントをおさえる必要があります。
ポイントには業者選びも含まれているため、施工先を選ぶ時点からこだわりやほしい機能について考えておくようにしましょう。