2025年08月30日

自分好みのタイルデッキを手に入れるために|費用の内訳と無駄を減らすテクニック

近年人気の外構のひとつに、タイルデッキがあります。

新築時にあわせて施工することで、おしゃれかつ統一感ある外観を手に入れられるほか、洗濯物を干すなどの機能面にも優れている外構です。

タイルデッキは高い人気を誇る反面、費用が高額になりがちな外構でもあります。

デザインや機能にこだわりをもって施工したい場合は、費用面のムダやバランスに注意しなくてはなりません。

 

今回は、そんなタイルデッキの施工を依頼する際に、抑えておきたいポイントや費用のムダを減らすテクニックをご紹介します。庭づくりにこだわりがある方は、ぜひご覧ください。

 


タイルデッキとは

タイルデッキとは、コンクリートの土台の上にタイルなどを貼って作られた屋外用の床です。

外構の一種で、タイルの色や模様によりさまざまなデザインを作り出せる特徴があります。

新築と外構の外観におしゃれな印象を与えつつ、統一感を生み出せるのが魅力です。

 

似た機能を果たす外構にウッドデッキがありますが、木製のウッドデッキに比べるとタイルデッキは劣化しにくく掃除が簡単です。

そのため、近年新築とともに採用されるケースが増えています。

 


タイルデッキの施工費用目安

タイルデッキは施工面積によって費用が変化します。理想の外観を手に入れるには、施工費用の目安に注目することも大切です。

タイルデッキの費用相場は1㎡2万円以上といわれています。一般的には7㎡程度の広さを採用される方が多いようです。

施工費用を計算する際は、相場価格を基に計算するといいでしょう。

 

以下の表は、タイルデッキでよく採用されている施工面積とその相場費用をまとめたものです。

 

施工面積

相場費用

(施工費込)

7㎡(約4.5畳)

15万円~

10㎡(約6畳)

20万円~

12㎡(約8畳)

25万円~

 

ちなみに、段差の解消やデザイン優先で設置する場合、上記の図よりも狭い範囲でも設置できます。

ただ、デザイン性だけでなく機能性を持たせたいなら、7㎡程度は検討した方がいいでしょう。

アウトドア用品置き場やBBQ用のスペースとして利用するなど、特定の使い道を決めている場合は上記の表より広い範囲が必要になります。

当然費用も高額になるため、外構全体にかける費用と調節するのを忘れないようにしましょう。

タイルデッキを設置する場合は、ほしい機能を明確にした方が費用も検討しやすくなります。

業者に相談する前にほしい機能をリストアップしておけば、スムーズに相談できるためおすすめです。

 

施工費用の内訳

外構の施工にかかる費用は、材料費だけではありません。これはタイルデッキも同様です。同じ施工範囲でも内訳によっては費用に差が出ることもあります。以下の表は、タイルデッキの施工にかかる主な費用の内訳と目安金額をまとめたものです。

 

費用項目

施工内容

目安金額

価格における注意点

下地工事費

  • コンクリートやモルタル打設
  • 防水処理

などの費用

2万円~/㎡

地盤や立地条件により大きく変動する恐れがある

タイル材料費

施工に使うタイルの費用

3,800円~/㎡

タイルの形状やデザインにより変動する

施工費

  • タイル貼り
  • 目地材施工
  • 仕上げ
  • 上記の施工にかかる人件費

1.5万円~/㎡

(合計)

業者によりそれぞれ費用が異なる

 

なお、次に解説するオプションを付ける場合、上記の費用に追加で発生します。費用を計算する際はご注意ください。

 

オプションをつける場合の費用目安

タイルデッキにはさまざまなオプションを取り付けられます。

オプションにも加工ができるため、より便利に使いこなしたい場合はオプションもある程度選んでおくといいでしょう。

しかし、当然ですがオプションをつければその分費用がかかります。

目安としては本体の設置価格に10万円程加算されます。
なお、これはあくまでも目安であり、追加するオプションが多い場合はより高額になります。

以下は、オプションと追加機能・費用目安をまとめた表です。

 

オプション

追加機能など

費用目安

屋根の設置

 
  • 15万円~

遮熱仕様

  • 上記費用にプラス1万円~

耐積雪仕様

  • 上記費用にプラス5万円~

排水設備(1㎡)

(グレーチング)

 
  • 施工費用:5万円~
  • 高さ変更費用:10,000円~

 

取り付けた方がいいオプションは、デッキの使い方によって異なります。

洗濯物などを干すためにタイルデッキを設置する場合は屋根を、BBQなどに利用する場合はグレーチングをした方がいいでしょう。

設置前にデッキで何をしたいかを明確にすべき理由は、このオプションを適切に選ぶためでもあります。

 


タイルデッキはDIYできる?

タイルデッキと人工芝のお庭

外構の中には、DIYでも設置できるものがあります。実はタイルデッキもその一種です。

ごく狭い範囲かつ、材料を選ばなければ5万円以下で作成できるケースもあります。

しかし、施工個所を整えてモルタルを敷くなどの作業が求められるため、DIYのなかでも、かなり高い難易度を誇ります。

排水設備などをつける場合は、より難しくなる上に、凝ったデザインのものは専門的な知識や技術が必要です。

また、失敗した場合、施工に使った材料や費用が無駄になります。

やり直しのための追加費用も用意しなくてはなりません。業者にやり直しを依頼した場合、状況によってはDIYの跡をきれいにするための追加費用がかかる可能性もあります。

上手にできたとしても、施工に不十分な箇所があると、後々安全性に問題が出るケースも珍しくはありません。

これらの問題点を考えると、タイルデッキの施工自体はDIYはあまりお勧めではありません。

予算に余裕がある場合は、外構専門業者に依頼しましょう。

 


費用のムダを削減しつつ理想のタイルデッキを依頼するテクニック

こだわり空間のタイルテラス

理想通りのタイルデッキを手に入れるには、費用のムダを削りつつ、適切なところに予算をかける必要があります。

次は費用のムダを削減しつつ、理想のタイルデッキを依頼するのに役立つテクニックを解説します。

 

デッキの高さを最小限に抑える

タイルデッキを新築の床と同じ高さにするには、グレーチングと呼ばれる施工が必要です。

これは、窓のサッシ下にある換気口を塞がないようにする施工で、窓の結露やカビを防ぐために行われます。

しかし、この施工にかかる費用は高額になる傾向にあり、グレーチングを避けるだけでも費用を10万近く抑えられるケースもあります。

グレーチングはタイルデッキの高さが掃き出し窓よりも低ければ設置する必要がありません。

また、デッキは高さを出そうとすればするほど土台にかかる費用が高額になります。

デッキの高さにこだわりがなければ、最小限の高さで施工を依頼しましょう。

 

安価に使えるタイルを活用する

タイルデッキの施工価格を左右する要素のひとつに、タイルの材料費があります。

タイルの価格はかなりバリエーションがあり、安いものと高額なものでは数十万円単位の差が付くことも珍しくはありません。

タイルデッキのデザインにこだわりがない、または別の機能にお金をかけたい場合は、安価なタイルを活用するといいでしょう。

 

デッキの形は長方形または正方形で依頼する

タイルデッキはL字型やコの字型など、さまざまな形で依頼できます。

しかし、形によっては下地のブロックやタイルをカットする手間が発生します。

この手間が生じる場合、加工費用が上乗せされるため注意しましょう。

思わぬ出費を発生させないためにも、タイルデッキの施工を依頼する際は長方形または正方形で依頼しましょう。

 

詳細なサイズも使用するタイルにあわせて決めておくとより安心です。

 

 

施工期間と予算は余裕を持って計画する

外構工事は雨や雪の日には施工できません。

これは室内の延長線として活用されることもあるタイルデッキでも同様です。

施工できない期間があると、その分工期も伸びてしまいます。

外構工事は天候だけでなく地盤や外構を設置する下地の影響もうけます。

設置箇所がタイルデッキに適していない場合、下地を作る前に地面を整える施工が必要です。この施工にも当然工期と費用が発生します。

タイルデッキを含めた外構工事に必要な費用や工期に余裕がないと、思わぬ作業が発生したときに対応するのが難しくなる場合があります。

施工が伸びれば、新築が完成しても引っ越しできない可能性も出てきてしまうでしょう。

このような事態が発生しても柔軟に対応できるよう費用や工期は余裕をもって計画するのも、理想の庭づくりにおける重要な要素です。

 

外構専門業者に依頼する

新築とともに外構を作る際、家づくりと一緒にハウスメーカーや工務店に依頼するか検討することもあると思いますが、これはあまりおすすめできません。

庭づくりにかかる工事は「外構工事」と呼ばれ、家づくりとは異なる工種として扱われます。

ハウスメーカーや工務店にとって専門外の工事となるため、実際に施工するのは下請けの外構業者となります。

ハウスメーカーや工務店は仲介するだけです。

この仲介にかかる費用は外構工事の費用に上乗せされるため、直接外構業者に依頼した場合よりも割高になります。

不要な費用を抑えるためにも、タイルデッキの施工は直接外構業者に依頼しましょう。

 


タイルデッキを外構業者に依頼する際に覚えておきたいテクニック

Bウッドスタイル

仲介料などの余計な費用を発生させないためには、自分で業者を探して依頼する必要があります。

施工先を探す際は、これまで解説した内容を意識しつつ、以下のポイントを抑えながら検討しましょう。

 

タイルデッキ単体ではなく外構工事一式で依頼する

タイルデッキの下地には、砕石やモルタルが使われます。砕石やモルタルはタイルデッキだけでなく、駐車場の施工などにも使われる資材です。

そのため、デッキ単体で施工を依頼するよりも、庭全体の施工を依頼した方が効率よく作業できます。

施工を依頼する際は、外構工事一式に含めましょう。

特にタイルデッキは外構工事が終わった後に追加やリフォームとして依頼すると、割高になりがちです。

 

費用のムダを削減するためにも、新築の庭を作る時点で依頼しましょう。

 

見積もりは複数の業者に依頼する

外構工事にかかる費用や品質は、業者ごとに異なります。コストパフォーマンスに優れた業者を探すには、複数の業者に見積もりを出してもらい、全体の価格や内訳を比較しなくてはなりません。

業者探しの際は、依頼前に複数の業者に見積もりを出してもらいましょう。

依頼を出す際は「合い見積もりでお願いします」と複数業者に依頼していることを伝えると、依頼を勝ち取りたい業者が価格面などでサービスしてくれることがあります。

なお、稀にほかの業者と比べると異様に高いまたは安い業者がありますが、この場合、悪質な業者である可能性が考えられます。

訪問販売などで営業してきた場合も同様です。このようなところには依頼しないようにしましょう。

 

見積もりを依頼する際にほしい機能と予算を伝える

タイルデッキに欲しい機能やこだわりがある場合や、予算に余裕がない場合は、事前に欲しい機能や予算を伝えておきましょう。

業者側で予算内で施工できる見積もりを作ってくれます。避けられない条件があるなら、事前に伝えておいた方がスムーズです。

良心的な業者なら要望や予算に寄り添いつつ希望を満たしてくれます。

もし無理やり高額な費用やいらないオプションをつけてくるようなら、悪質な業者であると判断できます。これも、施工を後悔しないためのテクニックです。

 


まとめ

タイルデッキは人気の高い外構ですが、機能やデザインにこだわると費用が高額になりがちなものでもあります。

施工を依頼する際は、新築の外観やほしい機能を明確化してから依頼しましょう。

 

ザ・ガーデンではタイルデッキの施工やそのご相談を受け付けております。家づくりにあわせて庭作りにも取りかかりたいと考えている方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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